2008-02-07 登場 改札にいると、特急はるかで関空までやってきた、30歳にしてはやや恰幅の良い、冠婚葬祭用の背広を着た男が前からやってきた。 『2年ぶりになるかな。』 私は彼のあまりの変貌ぶりに、少し躊躇するも、 『いや、3年は経っているだろう』 と、冷静に話を進めていく。 改札というのは、出会いの場であり、そして別れの場だ… どのくらいのカップルが改札で立ち止まることだろうか。 しかし歳を重ねるごとにそういう機会は無くなって行く。 通勤のみに使う無機質な改札へ、毎日、切符をくぐらすようになるだけだ。