2008-02-07から1日間の記事一覧

男、一貫!!

彼は、帰宅の途につくため、ターミナルを後にする。 彼は、職場や家族のお土産をシコタマ買い込み、飛行機に足を浮かべた。 機中、彼は、スチュワーデスが飲み物を持ってくるタイミングを気にしながら、機内誌を読みふける。 気まぐれ旅も終わりを告げ、彼は…

続。名誉

彼は、3時半まで何も食べていなかった。 私なら、指定席の特急なら、弁当を買って、見慣れない電車からの景色をめでながら、弁当に舌鼓を打つところだが… 彼曰く、お金がないらしい。 余程、京都でお金を使う行事があると思えてしまう。 『おっと忘れるとこ…

ターミナル

何気なく男が二人並んで歩いている。 七人の侍に出てくるシーンを思い出す。 とにかく何かお腹に詰め込みたい。そんな血走った目で、友人は、レストランを物色している。 『何か食べたい物があるのかい?』 と私が聞くと、 『なんでも。任せるわ…』 との返答…

登場

改札にいると、特急はるかで関空までやってきた、30歳にしてはやや恰幅の良い、冠婚葬祭用の背広を着た男が前からやってきた。 『2年ぶりになるかな。』 私は彼のあまりの変貌ぶりに、少し躊躇するも、 『いや、3年は経っているだろう』 と、冷静に話を…

再開(ノンフィクションです)

その日は南大阪には珍しい雪で、灰色の空気が押し込められていた。 彼からのメールには、改札に3時半過ぎにまっていて欲しいと書いてある。 全身に冷気が突き刺さるのを気をしながら、自分は改札へと足を進めた。